猫のパトロール

きく かぐ なめる 
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台湾の思い出・九份
 

台湾の地方都市は、どこもそれぞれの魅力があって面白い。
もう一度訪れて、のんびりと過ごしてみたいと思う街がいくつかある。
その一つが九份だ。

台湾を訪れたのは真夏で、日中はものすごく暑く、
散歩するだけでもかなり体力を消耗した。
お昼すぎまで散策し、キンキンに冷房の効いたホテルの部屋で昼寝して、
日が傾き始めた頃に九份に出かけようということになった。

バス停に着くと、スコールのような雨がザーザー降ってきて
服もびしょ濡れになり、家族揃って不安な気持ちに襲われた。
それでもバスに乗って、窓の外の滝のような雨をぼんやり眺めながら
バスに揺られていたら、また眠ってしまった。

九份に着いたのは夕暮れ時。
バスを降りた途端。気持ちの良い街だと感じた。
海からの風が心地良く、夕焼け空が海と島々の向こうに広がっていた。
オレンジ色から青紫まで、グラデーションになった空が実に美しくて
台湾人達に混じって展望台からの風景を楽しんだ。

台湾人達の間では九份はとても良い気が流れていると言われているらしい。
海と山とがあり、清々しい空気が常に行き交っているからか、
とても気持ちが良くて、ははははは〜となんとなしに笑いたくなってくるから不思議だ。

九份は「千と千尋の神隠し」の舞台になった街だ。
夕暮れ時に提灯にあかりが灯って、海から神様たちがやってくる、
そんなイマジネーションが沸き起こるのも、
訪れてみると至極当然のことのように思えてくる。

くねくねと曲がりながら登る坂道に沿って
お土産物屋さんやさまざまな食べ物屋さんが立ち並ぶ。
坂道はすっかり朽ちているけれど、赤い提灯のあかりが
どこまでも無数に連なっていて美しい。
商人達は大声で呼びかけたり、手を叩いたり、試食をさせてくれたり、
しきりに呼び込みをして、お祭りのような活気がある。

梅干しやらお餅やら、ちょっとずつつまみながら歩くのも楽しく、
この先に何があるのか曲がってみないとわからないのもワクワクしてきて、
息子もちっとも嫌がらずに坂道を登りきった。

頂上に着くと、すっかり夜になっていた。
無数の船の灯りが群青色の海に浮かび、
山の間の人家のほの暗いオレンジ色の灯りはなんとも優しく光っている。
昼間の暑さはどこへやら、涼しい海風が流れてきて、
海を見おろす場所では猫が幸せそうに居眠りをしていた。
猫になって、私もこの街で暮らしてみたい。
あの時の私は、ほんとうにそんな風に心から思ってしまったのだった。



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